モロッコ国王ムハンマド六世とエチオピア首相、肥料生産のプラットフォーム実現プロジェクトを発表
モロッコ国王ムハンマド六世とエチオピア首相、肥料生産のプラットフォーム実現プロジェクトを発表

 モロッコ国王のムハンマド六世とエチオピアのハイレマリアム・デサレン首相は、19日、肥料生産プラットフォームのエチオピアでの実現に向けたプロジェクト開始式典、および複数の協定署名式典をおこなった。

モロッコリン鉱石公社のテッラーブ総裁は国王ムハンマド六世とエチオピア首相の前で談話を発表し、肥料生産プラットフォームの実現には約37億ドルの投資が必要とされると述べた。

「この巨大産業プロジェクトには、2022年までに250万トンの肥料を生産する第一段階で24ドルが必要である。それによってエチオピアは肥料に関し自給可能となり、輸出するだけの余剰生産力を持つ可能性もある。さらに2015年までに13億ドルの追加投資に依って、380万トンの肥料を生産し、エチオピア国内の需要に応えることが可能となる」と強調した。

 モロッコとエチオピアが共通して抱くアフリカ発展というビジョンを実現し、両国の経済関係を強化するという意思に基づいたこの南々協力は、両国の天然資源の補完性を利用したもの、つまりエチオピアの天然ガスとカリウム、そしてモロッコのリン鉱石を利用したものであるとテッラーブ総裁は述べた。

 この産業プラットフォームでは、肥料の生産と管理に関する産業団地が建設され、地域の肥料の需要に応えるためのモロッコリン鉱石公社の長期的戦略の一環と位置づけられる。

 同プラットフォームには、水循環システムや発電施設が整備され、エネルギーの観点から独立性を持つことが可能となる。

 また、ジブチ港に在庫倉庫が設けられる予定であるテッラーブ総裁は述べた。

 同プロジェクトは、アフリカ大陸の天然資源の利用を目指した南々協力に基づいたものであり、エチオピアの農業発展に必要な肥料生産を実現するために、モロッコリン鉱石公社の約50年にわたる肥料産業の経験を生かすものである。

 共栄を目的として、モロッコリン鉱石公社とエチオピア気候イノベーションセンターは、今回パートナーシップを結ぶこととなった。

 この肥料生産に関する合意のほか、水資源に関する協定も署名がおこなわれた。さらにモロッコ企業連合とエチオピア企業間協会・商工会議所との間で二国間ビジネス評議会の設立に関する合意に署名された。他にアヌワル投資グループ、BMCEアフリカ銀行、エチオピア投資評議会の間で投資に関する合意、エチオピア投資評議会とタンジェ・メッド公社との間でも投資に関する合意に署名がおこなわれた。

Leave a Comment
Your email address will not be published. Required fields are marked *