モロッコ国王ムハンマド六世、アディスアベバで晩餐会主催
モロッコ国王ムハンマド六世は、29日夜、アフリカ諸国の指導者を招いて晩餐会を催した。30日にアディスアベバで予定されている非公開のアフリカ連合(AU)首脳会議を前に、開催されたもので、アフリカ諸国指導者らは招待を受け、晩餐会に出席した。
30日の非公開会合では、モロッコのアフリカ連合復帰が議論されることになっている。また、アフリカ連合委員会のズマ現委員長(南アフリカ)の後任を選ぶ選挙に関しても議論される。
国王主催の晩さん会は、前国王ハサン二世の時代にAUを脱退したモロッコの同連合復帰に向けた重要な外交活動の一環と考えられる。モロッコがAUを脱退したのは、モロッコからの分離独立を主張する「サハラウィ・アラブ民主共和国」の加盟が承認されたことによる。
この六カ月間、国王ムハンマド六世はアフリカ諸国を訪問した。訪問先にはナイジェリア、タンザニア、エチオピア、ルワンダ、マダガスカルなどが含まれ、AUへのモロッコの復帰に対する支持を要請したとみられる。
その後、複数のアフリカ諸国がモロッコのAU復帰を支持する声明を発表している。2016年11月にはエチオピア、タンザニア、マダガスカルがそれぞれ支持を表明した。カーボヴェルデ、中央アフリカ共和国、ブルンジは、先週初めにアディスアベバでモロッコのAU復帰支持を表明した。
2017年1月、モロッコ下院の委員会で、メズワール外務協力相は、「40カ国がモロッコのAU復帰に支持を表明しており、AU憲章に規定されている定足数、つまり28カ国の支持に達している」ことを明らかにしている。