COP22 :「パリ協定」後で初 7日開幕 モロッコで
国連気候変動枠組み条約第22回締約国会議(COP22)が7日、モロッコ・マラケシュで開幕する。2020年以降、途上国を含めたすべての国に地球温暖化対策を義務づけた「パリ協定」が昨年採択されてから初めて開かれるCOPで、パリ協定を実行するためのルール作りの議論が本格的に始まる。
COP22には同枠組み条約に加盟する197カ国・地域から政府やNGO、報道関係者ら約2万人が参加する。事務レベル会合を経て、15日からパリ協定の第1回締約国会議(CMA1)と閣僚級会合が始まり、18日に閉幕する。
日本は、環太平洋パートナーシップ協定関連法案を巡る与野党対立の影響で、批准手続きがCOP22開幕に間に合わないことが確実視されている。CMA1は議決権のないオブザーバー参加となるなど、存在感の低下は否めない状況だ。
パリ協定は昨年12月、COP21で採択され、今月4日に発効した。すべての国が自主的な温室効果ガス排出削減目標を掲げて実行し、産業革命前からの地球の気温上昇を2度未満に抑え、今世紀後半には温室効果ガス排出を実質ゼロにすることなどを目指す。COP22では、各国が掲げる削減目標が適切かどうかや、目標の達成状況をどのように評価するかといったルールがどこまで詰められるかが焦点となる。