モロッコ国王ムハンマド六世、アラブマグリブ連合の輝きが消えたことに遺憾の意を表明
モロッコ国王ムハンマド六世、アラブマグリブ連合の輝きが消えたことに遺憾の意を表明

モロッコ国王ムハンマド六世は、モロッコ、アルジェリア、チュニジア、リビア、モーリタニアの五カ国が加盟する地域機構「アラブマグリブ連合」の輝きは、共通の権益への信頼がなくなってしまったことで、消えてしまったと遺憾の意を表明した。

マグリブの理想を推進する原動力として、1950年代のパイオニア的世代が創設したこの地域機構の目的は「裏切られた」と、モロッコ国王は第28回アフリカ連合首脳会議でのスピーチで述べた。

また、国王はマグリブ地域が「アフリカ大陸の中で、そして地球上で最も統合されていない地域」であるとし、遺憾の意を表明した。

西アフリカ諸国経済共同体の加盟国間貿易は10%、南部アフリカ開発共同体の加盟国間貿易は19%に上っているのに対し、マグリブ諸国間の場合は3%にとどまっていると国王は指摘した。

さらにマグリブ諸国間の経済協力は「非常に弱い」のに対して、東アフリカ諸国経済共同体は統合に向けて積極的に数々のプロジェクトを推進し、西アフリカ諸国経済共同体は、人・モノ・資本の移動を自由化していると指摘した。

国王は、アラブマグリブ諸国の加盟国が近隣の地域機構に倣って行動を起こさなければ、「28年前のマラケシュ条約によって誕生したアラブマグリブ連合は、崩壊してしまうだろう」と述べた。

国王はこの考えが自国のアフリカ重視の方針に沿ったものであるとし、「モロッコは自国の有するノウハウを共有し移転する用意があり、連帯と確信に満ちた将来を具体的に建設することを提案したい。自信を持って我々が意味を与える歴史を作り上げたいと考える」と述べた。

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