潘基文国連事務総長の誤った発言への抗議:モロッコ人口の1割が首都に集結
潘基文国連事務総長の誤った発言への抗議:モロッコ人口の1割が首都に集結

先日、潘基文国連事務総長が、モロッコがサハラ地域を「占領」していると発言したことは、まさに「塞翁が馬」という諺の通りである。

モロッコが南部のサハラ地方を取り戻してから40年が経過した。この国土回復以来、モロッコはその正当性を説明するためにあらゆる努力を払ってきた。この羨望の対象となってしまっている地域の回復は、モロッコ国民の総意である。

モロッコは、国際法上の合法性に信頼を置いており、この紛争を外交的に解決する道を選んだが、これは徒労に終わった。モロッコは、外交、議会、労働組合、文化、市民社会などあらゆる手段に訴えたが、ある一つの国の影響で、それらの努力はすべて無駄に終わっている。一つの国とは、モロッコの東隣に位置するアルジェリアに他ならない。アルジェリアは、自国の「原則」を振りかざし、自国内のティンドゥフで実体のない「国家」を支援している。ティンドゥフは、もともとはモロッコの領土であった。その地で、サハラ地域のモロッコからの分離独立を要求するポリサリオ戦線が、「アラブ・サハラウィ民主共和国」の「樹立」を宣言した。

アルジェリアは、モロッコに対する強烈な憎しみを抱き、あらゆる計略と石油資源という恩恵をふんだんに用い、モロッコの国益を考えないエリートに対して買収したのである。石油資源という公金を使ってである。アルジェリアは地域の超大国になりたいという野望を抱いていることを隠しておらず、その実現のためには手段を選ばない。しかしそれこそがアルジェリアの弱点でもある。国際機構の公務員である潘基文国連事務総長は、中立の態度で持って調停的役割を果たすと考えられているが、彼もまた、原油価格の下落とブーテフリカ大統領の重篤な病状という政治的・経済的に深刻な危機から世論の関心をそらすことに腐心するアルジェリアの軍事政権に警告を発することをやめたのである。

潘基文国連事務総長が豹変した経緯や理由は、歴史だけが教えてくれるだろう。しかしモロッコ国民はすでに「ノー」と声をあげた。第二の「緑の行進」のように、モロッコ各地からやってきた市民たちが、潘基文国連事務総長に対して「ノー」という力強い叫び声で、日曜日の早朝、首都ラバトの通りが埋め尽くされたである。

前日に特別国会で集まった上下両院の議員たちも、「もっとも強い言葉で」潘基文国連事務総長の「偏った無責任な立場と挑発的な発言」を非難し、発言のすべてを「断固として拒否する」ことを表明した。

300万人のモロッコ市民は、第二の「緑の行進」ともいえる抗議運動のなかで、「我々は」サハラに「いる。そして今後もいる」と表明したことは、まさに潘基文国連事務総長の発言に対する断固たる拒否の表れである。

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